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かきおき

22/06/16 東京で発生する凶悪犯罪は年間約一千件、そのすべての捜査を指揮するのが警視庁捜査一課長である(詠唱)

こんばんは。ぺるみんです。好きな木曜ミステリーは刑事ゼロです。

警視庁・捜査一課長 ヒラから成り上がった最強の刑事!が最終回でした。ヒラから成り上がった最強の刑事!はかつて見た記憶のある副題なので、流石にもう外れているのかな?と思いましたが、まだ付いてました。
もう、ダサいから取ったほうがいいとも言えなくなっちゃったんだな……。

今シーズンはナイツ塙にメーンを張らせた中盤の回しか見ていなかったんですけど、10年コンテンツのラストか……と思うと不思議と駆けつけたくなりました。
確か、僕が毎週見ていた頃はSeason3くらいで、不思議な魅力がある作品だ……と言って見ていました。スマホのメモ帳を見返したら、作品を分析した一課長フォーマットが存在していました。

冒頭「東京で発生する〜」から始まり、キャッチーな死体が現れ、「被害者の無念を晴らし、必ず!ホシを上げる!」と宣言し、中年がボケ、妻の慰めがヒントになり、不必要なほどに人海戦術をし、人海戦術いらんかったなってなる解決をし、被害者に献杯し(コロナでなくなった描写)、数話に一回亡き娘にカレーとプリンを捧げる…………。
ここさえ抑えておけば捜査一課長は成立すると言っても過言ではない不思議なドラマでした。

登場人物の名前がめちゃくちゃダジャレだったり、ふざけてんのか真面目なのか分からないのが魅力なドラマだったんですけど、段々制作側が明らかにふざけに寄らせていったことで疎遠になっちゃったんだよなあ……。

ただ、僕が好きだったときは真面目とふざけが体感6:4、離れたときは5:5だったのが、こないだ久々に見たら1:9ぐらいになってました。そこまで振り切ったらもう博打的過ぎて面白いじゃん!

今回の最終回もメタバースがテーマという、また脂の乗った製作陣が、流行を何とか掴もうとして見出してきたテーマみたいで、おいおい面白いから勘弁してくれと思いました。
そしていきなり「まるで今日でおしまいみたい……」と言い出し、いやメタバースのメタってメタネタのメタじゃねえから!とこちらがツッコんでしまう始末。

その後も「飽きたなどと言っている暇はない」「だからふざけてるって言われるんですよ」「大岩さんが一課長の間に空気が随分緩んだって話、聞いたことありますよね」「何事も長く続くと弊害が出てくるものです」などなど、めちゃくちゃ最後とコンテンツの歴史とを意識しまくったセリフが出てきました。
そして記者のキャラが「今の状況は致命的に面白くないそうですよ!」と言ってくる。
bunshun.jp
いやそんなことしていいんだ!?

いや、でもね。今回の話はメタバースがテーマになっていて、途中見ていて「どゆこと!?」ってなったんですけど、解決編を見ていくとそれが嚙み砕けますし、ちゃんとあからさま過ぎない伏線もおいてあって、この作品を視聴者はちゃんと見てくれているんだぞ、っていう信頼を感じてしまったんですよね。

そして、最後まで見ていくと先ほど挙げ連ねたメタセリフも、役者とスタッフと全ての作り手側の情熱と執念に感じてきました。物語の最後では、とある理由からロケスタジオセットのツアーが始まり、なんだか訳の分からない感動がありましたね……。この作品に携わった人の想いが詰まりまくっている。愛される作品だな、捜査一課長……。

コンテンツの終わり方として、かなり幸せなものを見た気がします。でも、笹川刑事部長も「まだ当分辞めるわけにはいかねえな!」と言っていたし、ひょっこり帰ってくる気もします。
その時は、まあ……見……見……見ちゃう気がします。確約は出来ませんが…………。

またな、大岩純一捜査一課長……。